四国健康支援食品制度(愛称:ヘルシー・フォー)は、食品の安全性・機能性に関し、科学的根拠が存在する食品であることを審査・評価し、商品に表示することのできる全国初の広域民間認証制度として創設されたもので、2017年6月27日に制度運用がスタートした。この制度では、消費者に対して正しい情報の提供が可能になるとともに、企業にとっては低コスト・短期間で自社製品の高付加価値化が図れる点で、自治体が認定するヘルシーDoや新潟市健幸づくり応援食品認定制度と同様に、四国内で製造された食品、あるいは四国内で製造された機能性素材などを配合した食品を対象として、ヒト介入試験の結果に基づいて作成された査読を受けた論文を根拠として認証する点で共通している。異なる点はヘルシー・フォーが「四国健康支援食品評価会議」という民間団体による認証である点だ。ヘルシー・フォーに申請された食品は審査委員会での審査を経て四国健康支援食品評価会議が科学的根拠を評価して認証する。2013年に「四国健康支援食品普及促進協議会(会長:筬島克裕)」が設立され、ヘルシー・フォーを活用することなどにより食産業の振興・発展に取り組んできた。以来、制度の普及広報や四国食品素材論文ライブラリーの運用、申請支援、商品開発支援などを行っている。ヘルシー・フォーでは現在、7社から8商品が認証されている。
ヘルシー・フォーは北海道のヘルシーDoや新潟市の制度と並んで、トクホや機能性表示食品から一段ハードルを下げた地域独自の食品機能性認証と思われがちだが、具体的な機能性の表示により需要を限定させてしまう恐れがない一方で、科学的根拠の薄弱な「いわゆる健康食品」とは一線を画して差別化にもつながるものとして期待でき、地域の特産品などを生かして小規模事業者・中小事業者が利用しやすい制度となっている。
■四国健康支援食品評価会議
https://www.lsin.org/shsf/
■四国健康支援食品普及促進協議会
https://www.tri-step.or.jp/shokuhin/shokuhin_about.html
■四国食品素材論文ライブラリー
https://www.tri-step.or.jp/sfood-lib/index.html
一般社団法人北海道バイオ工業会 事務局長 三浦 健人