月経ステージによって睡眠リズムに変化 女性の妊活への効果にも期待

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明治大学農学部生命科学科動物生理学研究室の中村孝博教授らの研究グループは18日、月経周期のステージによって睡眠の覚醒リズムが変化することを発見したと発表した。

睡眠覚醒リズム、循環機能のリズム、ホルモン分泌リズムなど、約24時間のリズムは概日リズムと呼ばれ、女性の生殖機能と密接に関係し、月経周期に伴う女性ホルモンの変動が概日リズムに影響することが知られている。月経から次の月経までの間隔である月経周期中は、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの血中濃度が大きく変動し、睡眠覚醒リズムに影響を及ぼすことが動物実験などから分かっている。

今回、スマートウォッチを用いて、10人の20代女性を対象に睡眠覚醒リズムに対する月経周期の影響について調査したところ、睡眠覚醒リズムの頑強性は、排卵前である卵胞期に増加し、排卵後の黄体期や月経期に減少することが分かった。また遅寝遅起きの習慣がある人ほど睡眠覚醒リズムが乱れ、月経周期日数が伸びる傾向にあることが確認できたという。

今回の研究成果により、今後スマートウォッチなどのデバイスを身に付けることで月経周期や排卵日を把握し、より手軽に妊活できる可能性が示唆された。

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