高知発 土佐和紙の伝統を活かしたものづくり

連載
(写真)「りぐる夢美肌マスク」

地域の美と健康が動き出した【第78回】(高知県)

高知・仁淀川の清流

奇跡の清流といわれている高知・仁淀川。

江戸時代、その流域で紙漉きと農業の兼業から始まったのが(株)三彩のルーツです。令和となった現在も、伝統的な土佐和紙の技術を活かしたものづくりで人と自然にやさしい製品づくりを行っています。

 

(株)三彩の製品の特長は、何といっても生活紙だからこその素材へのこだわり。また伝統技術に新たな価値を加えることで、使うのが楽しみになるような工夫も込められています。例えば「りぐる 夢美肌マスク」。土佐和紙の原料である“楮(こうぞ)”を自社グループで栽培し、シートに漉き込んだフェイスマスクです。繊維が太く長い特徴を持つ楮を使うことで、美容液を含んだ時の滑らかな肌触りと密着性、保水力、濡れても破れにくい丈夫さを生みます。このように、天然由来の素材を漉き合わせる技術を応用したオリジナル製法の高機能不織布は、スキンケア用や調理用などに活用され、そのシートの機能は美容や健康において、高い評価を得ています。

(株)三彩及びグループ会社は、紙を通じて人々の暮らしに寄り添い、快適さや彩りをお届けすることを使命とし、100年以上にわたり土佐和紙の伝統に工夫を加えた新たな紙の世界を創造し続けています。その一環として、更なる認知度向上に向け、販路開拓にも積極的に取り組んでいます。

2024年2月には、東京で行われた全国からソーシャルグッドな逸品が集まる展示商談会「ヒットをねらえ!地域のおすすめセレクション2024」(主催:中小機構)に参加。シートの機能性はもちろん、人にも環境にも優しい素材で出来たキッチン用不織布製品「美活クッキング」を紹介。身体の中からも美しく健康的になるため欠かせない「食」に寄り添うシートを提案しました。

高知から全国へ、土佐和紙の伝統を活かしたものづくりの魅力が着実に広まっています。

(株)三彩:https://www.sansai-co.jp/

中小機構四国本部 主任 北野 研人

支援推進課で主に中小・小規模事業者の海外展開支援を担当。中小企業診断士。

 

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