化粧品が届けるものってなんでしょう

シゴト×くらし×コスメ

しばらく続いている、おうち時間の増加に伴い、種苗土いじりとDIY環境の充実に余念がないです。

最近あちらからもこちらからも「SDGs」という言葉を目に耳にします。容器の回収、パッケージや梱包資材や印刷インクの変更、国産素材や未利用資源の活用など原料へのこだわっていたり、他にもCO2を回収してエタノールを作ったりとか工場や店舗で使用する電気を再生可能エネルギー(地球環境に対して負荷の少ないエネルギー)にしたり、メイクが絵の具に変わったりとか間接的な動きも目立ってきました。一方で、昔から「そこ」に意識を向けている企業ほど通常運行だったり、メーカーよりもメディアの方が盛り上がっているように見えたりして、ちょっと面白いなと感じています。

人と社会と地球をきれいにするコスメ

そうなんです(何がw)、化粧品って人を美しくするためだけのものじゃなく、製品ができるまでの過程や背景を通して社会全体を美しくするものなんだと思います。瞬間的にお金を生み出す装置じゃなくて、多様な価値をつなげたり共に育んで長期的に社会に笑顔を増やしていく仕組みの一部に商品やサービスがあって、購入した人もその一員になっていくみたいな。すみません、いい感じに妄想モードに入ってます(笑)。でも、そういった未来を目指した哲学やメッセージが刻まれたコスメとの出会いをきっかけに暮らし方が変わったとか学びのきっかけになったって人、これから増えてくるんじゃないでしょうか。僕は変わりました。

みんなで一緒に仕組み(未来)をつくっていく

社会を美しくし、環境に負荷をかけない事業ってメーカーだけでは無理だと思うんです。例えば「日焼け止め」のジレンマ、「落ちなくてつけやすくて効果があって、環境にも生き物にも優しくて価格も手頃」なんて商品は聞いたことがないです。今の技術じゃまだ難しくて、どれかに絞って作らないといけないっていうトレードオフ(あちらを立てればこちらが立たない)な状況から使う側が判断しなきゃいけなくって、その判断によって選ばれた(売れた)商品が市場に残っていきます。機能だけじゃなく、イメージや夢を乗せて売っているメイクや基礎化粧も同様。

そんな雰囲気の中、どう環境や社会に配慮するか、負荷をかけないかってとこから「サステナブル、ウエルネス、エシカル、パーマネント、クリーンやグリーン、、、」といった新しい価値を伝えるモノサシが生まれてきていると思いすが、認知度や生活者の反応に合わせて「それ風に見せかける」動きも多く発生してたりして外部からでは見分けがつきにくい状態(内部でも難しいかも)。もう、商品やブランドに関する情報量の多さに受け取る側は処理が追いつかず、考えることを諦めちゃうんじゃないでしょうか。みんなが常にコスメのことを考えてるわけじゃないですし(そもそも誰に聞くんだってとこから難題)、どうなったらいいんでしょうねこの状況。

わかりやすい正解がなく(変化する正解)複雑に絡み合う社会の問題に対して、化粧品という手段で何ができるのかを考える。化粧品というカテゴリーに縛られず持続可能な地球環境や社会に目を向け、文化(未来)をつくっていく。これを実現するために作る側の動きを待つんじゃなくて、使う側も届ける側も同じタイミングで思いを巡らし行動する。そんな流れを創る一助になりたいと思っています。

■HanaMarche  https://note.com/hanamarchebeauty

株式会社Challite 代表 小田切 裕倫

東京都生まれ。音楽業界を満喫したのち美容業界へ。2014年に佐賀県唐津市に移住、一般社団法人ジャパン・コスメティックセンターのブランドアクティベーション/チーフコーディネーターを経て、2019年に株式会社Challiteを立ち上げる。地域、企業、生産者、社会課題を掛け合わせながら広義の意味での場と物語をデザインし、人と人とのつながりを生みだすプロデューサーでありコーディネーター。美の領域は無限だと考えており、環境や社会問題とも向き合いながら地域と企業のあり方を問い直す活動も行う。

Challite.com

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