Erewhon Natural Market Became Hottest Place in Los Angeles( 今、ロスで大人気のエレワン ナチュラルマーケット)

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現在米国では業界トップのWalmart(ウオールマート)を始め、スーパーマーケット業界のリーダーKroger(クローガー),そしてコロナ渦の2020年9月からローンチしたAmazon直営のグロサリーストアAmazon Fresh(アマゾンフレッシュ)など、小売業チェーン閉店ニュースが米国内で連日のように続いております。けれどもこれらのラッシュとは逆行し、出店を続けている小売業も存在します。その中でものによっては超が付くほど高級な食材を中心に扱うことでも有名な店があります。例えば、今は苺がシーズンで平均的な価格はワンパック$3、オーガニックで$5前後ですが、超苺好きが好んでお取り寄せすることでも有名なHarrys Berry(もちろんオーガニック)を$20.99で販売する店があります。それがマクロビの創始者で著名なジョージ・オオサワ(桜沢如一)氏の師事し、米国でその思想を基本に久司道夫・エビリン夫妻がロスアンゼルスで1968年に創業し、現在は10店舗を展開しているErewhon(エレワン)です。

Erewhon(エレワン)

ちなみに店名の由来はNowhere(どこにも無い) から来ているそうです。ジャスティン&ヘイリー ビーバー夫妻を始めとするハリウッドセレブのご用達店としても有名な同店の特徴は、オーガニックにこだわり、ビーガン、KETO、多数のグルテンフリーなど様々なヘルシー食事志向の商品が、ナチュラル素材を使用した什器に美しく陳列されています。Erewhonに訪れる顧客は、グロサリーショップで買い物をするという行為以上に、他店では得ることのできない、それこそNowhere(どこにもない)な 『特別な体験』を求めてこの店を選択しています。玄米や穀物を中心に100%オーガニック。 平均450坪ほどの店舗当たり、週に90万ドル(約1億4千万)の売り上げがあるそうです。直近のレポートでは前年比よりEMVを(Earned Media Value=口コミやSNSで消費者からGood!を獲得した数値)65%も獲得したことで、業界でも大きなニュースになりました。売上高も健康食料品店で同様サイズの中では群を抜いています。ちなみに客の年齢層はミレニアム層である20~40代だそうです。

ハリウッドセレブリティとヘルシーなライフスタイルのイメージが強いロスアンゼルスで、Erewhonはまさに訪れるべきディスティネーションの1つになっています。

五十嵐 ゆう子 Yuko Igarashi

流通ヘルス&ビューティコンサルタント
米国在住の流通専門家。グロサリー業、ドラッグストアを始めとする小売流通全体のコンサルティング&通訳を兼ねるスペシャリストとして活躍。また児童教育や美容・健康産業にも精通し、「DIET&BEAUTY」でコラム(米国の健康・美容最新事情)を15年近く掲載中。その他に日本生協連合会生活資料、イズミヤ総研などの執筆を手掛けている。

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