今年に入り、話題のウエルネス施設が続々登場している。都市の中心に誕生した多彩なコンセプトの施設が、多忙を極める現代人に新たなウエルネスライフを提案する。ウエルネスを中心とした街づくりが、いま広がろうとしている。

ジャヌ東京（東京都港区）

「ソーシャルウエルネス」を提案    「ジャヌ東京」が遂に発進！

ジャヌ東京は麻布台ヒルズ「レジデンスA」の1階から13階に位置

3 月13 日に東京港区の麻布台ヒルズ（※ 1）にアマングループの新ブランドホテル「ジャヌ東京」が遂に開業した。サンスクリット語で「ジャヌ」は「魂」を意味し、インスピレーション、探究心、つながりがコンセプトだという。世界12 か所で展開するジャヌプロジェクトの第一弾となる。計画時からウエルネス施設とともにホテルへの注目が集まっていた。麻布台を舞台にどんな新しいウエルネスライフや、ラグジュアリービジネスが提案されるのかと、全貌を見たさに開業が待たれていた。昨年11 月の麻布台ヒルズ開業から、街には多くの人が訪れ賑わっている。しかし、この3 月のジャヌ東京のオープンは街に、「ウェルネスの魂」を入れた瞬間に思える。大袈裟でなく日本のウエルネスビジネスの新提案となる。

ホテルは122 のゲストルーム（55 ㎡～）とスイート、ウェルネス施設、8 つの直営のレストラン＆バー、2 つのブティックを配している。ジャヌスイートは284 ㎡。隣接客室とコネクトすると519 ㎡と都内ラグジュアリースイートで最大の広さという。注目の「ジャヌ ウェルネス」は、4 フロアで延床約4,000㎡と最大級の広さ。まず、340 ㎡のジムエリア、インドアの25m 温水プールとジェットバスのある広々としたプールエリアに加え、スピニングバイク、ヨガ、シミュレーションゴルフ、ボクシングといった専用スタジオやグループエクササイズのスタジオが並ぶ。プライベートトリートメントルームは9 つ、2 名で貸し切り可能なスパハウスは、バーニャ（※ 2）付き（223 ㎡）とハマム（※ 3）付き（159.39 ㎡）の2 タイプ、別フロアにはネイルサロンがある。パーソナルトレーニングの他に毎日6 ～ 8 回のグループセッションが開催されている。ヨガや呼吸法のマインドフルネス、スピニングバイクやボクシングのカーディオや国内でまだ稀な最新鋭のOutrace やSkillX のファンクショナルなど様々なプログラムがあり、無料で体験できるクラスもある。ジャヌ ウェルネス利用者は宿泊客とメンバーシップ、「ウェルネスコレクティブ」の会員のみとなる。

建物の設計はペリ クラーク＆パートナーズが担当し、インテリアは多くの国際的アワードの受賞で知られる、デニストン設計事務所のジャン=ミシェル・ギャシーが担当。

※1…麻布台ヒルズは、’Modern Urban Village緑に包まれ、人と人をつなぐ「広場」のような街’をコンセプトに、’Green & Wellness’人々が自然と調和しながら、心身ともに健康で豊かに生きることを目指す。約8.1ヘクタールの広大なエリアに、約24,000m²もの豊かな緑、ジャヌ東京のほかに、オフィス、住宅、商業施設、文化施設、教育施設、医療施設など、延床面積約861,700m²におよぶ多様な都市機能を備えている。
※2…ロシア式サウナ。中温高湿な環境。白樺の枝葉を束ねたもので全身を軽くたたいてマッサージする。血行や発汗を促進する。
※3…スチームサウナ内の温かい大理石の上で全身スクラブとボディマスクで疲れを癒し、肌を整える。

ジャヌ東京

■所在地　東京都港区麻布台1-2-2

■延べ面積　26,590.62㎡（ホテル）

■問い合わせ　03-6731-2333（代表）

■URL　 https://www.janu.com/janutokyo/ja/

TOTOPA都立明治公園店（東京新宿区）

18通りの“ととのい”と女性ニーズに   応える都市型サウナ・スパ施設オープン

公園内に設置しているため、ランナーによるシャワールームの利用も増えている。

東京建物㈱と東京建物リゾート㈱が新たに立ち上げた都市型サウナ・スパ施設TOTOPA」の一号店が3 月22 日、都立明治公園内にオープンした。サウナは、ととのえ親方ら率いるサウナクリエイティブ集団のTTNE がプロデュース。男女がフロア別に分かれ、男性フロアではバリエーション豊かな“ととのい” 体験を提供し、女性フロアでは美容・健康を意識した設備やアメニティを用意している。

同社がこれまで運営してきたスーパー銭湯「おふろの王様」は、郊外の大型店舗で、ターゲットも子どもから年寄り、さらに家族連れだったが、TOTOPA では都市部の30 代～ 50 代の男女をターゲットとし、コンパクトな施設ながら利用しやすいよう、細かな配慮が施設内に組み込まれている。

入退館はLINE アプリで管理しており、支払いもセルフレジで、ストレスなく、入退場が行える。料金は1 時間までで1,980円、2 時間までで2,980 円、3 時間までで3,980 円、3 時間以上で5,980 円となっている（全て税抜金額）。またロッカールームにおいても、人の流れがスムーズに行えるようスペースを広くとり、混雑によるストレスを軽減している。

男性フロアには3 つの個性的なサウナ室が用意されている。「左・右・ナ」と命名された3 つのサウナ室は、「左室」が直線的な内装デザインと寒色照明で左脳を刺激、「右室」は、丸みを帯びた内装デザインと暖色の壁面、温かみのある照明に囲まれたパーソナルベンチで“右脳”を刺激する設計になっている。「ナ室」は飲み物の持ち込みも可能で、会話も楽しめる“なごみ” をテーマとしたサウナ室となっている。

さらに頭から足先まで全身浸かることのできる水深約160cm の水風呂や、温冷交代浴が可能な水風呂と温水風呂、さらに「外気ラウンジ」、「浴室ラウンジ」、「リフレッシュラウンジ」の3 つの休憩スペースを設けており、18 通りの“ととのい”体験ができるという。

女性フロアには、サウナに入る前にストレッチやヨガのプログラムで身体の準備をととのえる「呼吸ルーム」、オリジナルの館内着を着用のまま過ごせる薬草のスチームサウナ「すちこ」、香木の香るサウナ「かおるこ」などを設置。「すちこ」は、大分の鉄輪温泉で知られる“蒸し湯” を再現。菖蒲の一種である薬草の石菖（セキショウ）が敷き詰められた上に横たわり、石菖の香りと成分が含まれた蒸気を浴びることで、デトックス効果が期待できるという。また、蒸し湯は高温でも湿度が高いため、肌の乾燥や髪の傷みが気になる女性にもおすすめだという。パウダースペースには自身もサウナ好きで知られる女優のMEGUMI さんが監修したコスメを設置している。

また、男女の各フロアに、ランニングステーションやフィットネススペースも設けられ、運動による心身のリフレッシュも促進する。ラウンジに設置されたドリンクカウンターではノンアルコールビールも無料で提供しており、特に男性に人気が高く、女性では肌や腸内環境の改善などにも良い、オリジナルのハーブティーの人気が高いという。

TOTOPA都立明治公園店

■所在地　 東京都新宿区霞ヶ丘町5-7  都立明治公園内A棟2階、3階

■延べ面積　2階女性フロア 461.25㎡    /     3階男性フロア 434.48㎡

■問い合わせ　 totopa01_contact@tt-resort.co.jp

■URL　https://totopa.jp/

スゴイサウナ（東京都港区）

4月6日マグマスパ式の「スゴイサウナ」 一号店が赤坂にオープン

4月6日にグランドオープンした

富士山の天然溶岩板を使用したマグマスパ式サウナ「スゴイサウナ」の一号店が赤坂（港区赤坂4‐2‐12 エスセナーリオ赤坂WEST111）にオープンした。サウナ室、風呂エリア、整いスペース、パウダールームからなり、収容人数は20 名。利用料は1 時間3,500 円、以降10 分毎250 円の課金制で利用しやすいパブリックモデル。オープン後2 週間程度で20 ～ 30 代層をメインに2,000 人が入館、好調な滑り出しという。

マグマスパは世界3 か国で特許化された技術を施し、「室温65 ℃、湿度60％、育成光線60℃」が特長。低温でありながら深部体温を上げることで発汗作用を促す。高温サウナが苦手の方々の中にもファンが多く、これまでフィットネスやヨガ、リラクゼーション、スパ、エステティックサロンなどの施設で導入が進んできた。

同施設は90 ～ 100°の高温タイプのサウナとの両方のいいところを合わせて、もっと温めることを目指したという。また、こだわりの水風呂富士山溶岩鉱石濾過循環風呂は、富士山のミネラルウォーターと同等のPH 値でより滑らかで細やかな水質になっているという。

現在のサウナブームについて、㈱マグマスパジャパン代表の小泉正太氏は「サウナのサロン化が起きている。サウナが温泉やスーパー銭湯から離れ単独で主役になった時代」だと語る。7 月中旬には、港区東麻布に女性専用の「スゴイサウナウーマン」をオープン予定だ。女性の美容ニーズに応えるように富士山の水風呂や薬草湯も完備する。音楽や光でよりリラックスする空間演出も予定している。今後、若年のサウナ好き層だけでない、広く健康志向の中高年層に向けた「スゴイサウナ」ブランドとして多店舗展開をしていく。

スゴイサウナ赤坂店

■所在地　 東京都港区赤坂4-2-12  エスセナーリオ赤坂WEST111

■問い合わせ　03-5797-8377

■URL　https://www.sugoisauna.jp/