大杉代表(写真右)新店舗にて。新ユニフォームはアパレルブランド「TREFLE+1」とコラボ(写真左)
初の旗艦店をオープン
(株)アンジェラックスは、長野県に本店を構えるエステティックサロン「アンジェラックス」をはじめ、4つのブランド12店舗を全国展開する。今年創業35周年を迎えるにあたり、既存のアンジェラックス表参道店を拡張移転し、同社初の路面店として1月22日にオープンした。
「東京で路面店をオープンすることが夢だった」と語る同社の大杉みどり代表。一度は倒産の危機も訪れたというが、自らの考えるエステティックにこだわりコツコツと実績を積み重ね、念願の旗艦店を出店した。
店舗は施術室が全5部屋。同社オリジナルのバランシングオイル「木火土金水」のイメージに合わせ、部屋ごとにカラーや香りを設定している。メニューはフェイシャル中心で、オリジナルメソッド『大和撫子美容法®』によるトリートメントを提供する。世界70ヵ国以上で展開するメディカルコスメ「エンビロン」を用い、肌に浸透させるイオン導入機器以外は全てオールハンドだ。
既存店舗も引き続き営業する。もともと表参道店は、常に予約満杯の人気店で、肌質の改善やリラクゼーションを目的に遠方からの来店も多かった。完全招待制のサロンで、月2回のペースで足を運ぶ利用者が中心で、客層は30代~50代がメイン。客単価は5万6,000円~8,000円。売上の半分は同社オリジナル商材の物販だという。
時代に求められるエステティックとは
一昨年コロナ禍で臨時休業を余儀なくされた際には、youtubeチャンネルを開設した。オリジナル商品の販売キャンペーンを実施したところ、予想以上の反響を呼び、いまではECの売上が店舗売上の約3倍に及ぶ。こうした取り組みは、緊急事態宣言明けの営業再開時に客離れを抑える結果にもつながったという。いまでは社内教育や顧客への説明にも活用している。
健康志向や美容意識が高まり、体の不調を訴える人が増える中、いま予防としてのエステティックの存在意義が高まっているという。「健康でなければ美しくなれない、そういう時代が来た。エステティシャンには高い知識やクオリティが求められる分、確実に必要とされていく」と話す。利用者の多い大阪で出店を求める声が増えている。今後は顧客満足の向上とともに、新店舗を任せられる人材を育成するべく、社員教育の強化を課題にあげる。
メモリアルイヤーを迎える今年、掲げたスローガンは『エステティックの新時代を切り拓く』だ。全店舗の統一ユニフォームを一新。同社オリジナルの高機能性コスメライン「My NADESHICO emu」シリーズの開発への注力。百貨店のポップアップショップへの出店などにチャレンジする。
「お客様に強い信頼を寄せていただき、本当に必要されていると感じる。こんなにいい仕事はない」と大杉代表。3年前にエステティシャンを引退し、いまは経営に専念しているが、復帰への思いは消えていない。
【施設概要】アンジェラックス表参道
■所在地 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-46-18 1階B
■URL https://angelux.jp/
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