マスクニーズを取り込み機能性化粧品市場は回復へ

業界動向

(株)富士経済は3日、機能性化粧品の国内市場調査を発表した。店舗の大規模な臨時休業も落ち着き、コロナ禍のニーズに対応した商品の増加、デジタル施策による提案強化などが影響し、機能性化粧品の2021年の市場規模は2兆3,000億円(4.1%増)を見込む。

コロナ禍でマスクの摩擦による肌への刺激を感じる消費者が増加したことで、敏感肌用の化粧品がスキンケアを中心に需要が拡大。同時に敏感肌層以外にも肌に優しい商品を使用したいと感じる消費者も増えており、今後マスクの着用機会が減少した後も堅調に推移すると予測している。さらに、ホワイトニングやアンチエイジングなど複合機能を訴求する商品の投入により、広く囲い込みを図るメーカーも出てきている。

またトーンアップ効果を付与したサンスクリーンが、マスク着用で増加するライトメイク志向層のベースメイクの代替需要を取り込み好調。全身に使用しても安心なボディクリーム・ローションや、ヘアケア、ベースメイクでも派生需要を取り込んでいるという。

またニキビや肌荒れなど、アクネトラブルに悩む消費者の増加にともない、“マスクニキビのケア”を打ち出したプロモーションや新ブランド、新ラインの投入が活発となり、アクネケア対応スキンケアの市場が拡大。市場規模は321億円(2.2%増)を見込む。

今後もしばらくはマスク生活が続き、市場は堅調に推移するとみており、2022年の機能性化粧品の国内市場規模は2兆3,558億円(2.4%増)を予測している。

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