岡山大学が化粧療法による認知症患者の情動機能改善効果を確認

業界動向

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 脳神経内科学教授の阿部康二氏と岡山大学病院助教の森原隆太氏、医員の田所功氏らの研究グループでは、日本介護美容セラピスト協会代表理事の谷都美子氏らと共同で認知症患者を対象とした臨床研究を実施し、先月18日、化粧療法には開始直後から情動機能改善効果があることを証明したと発表した。
女性の認知証患者36名を対象に、化粧療法をおこなった群としなかった群で比較試験を実施。化粧療法を実施した群では開始直後から認知症の情動症状に有意な改善がみられたという。さらにAIを用いた顔解析を実施し、見た目年齢の若返りや喜びの増加といった効果も同時に示された。

化粧療法は認知症の非薬物療法として注目されているが、一方でこれまで医学的な根拠は証明されていなかった。今回、科学的な有効性が示されたことで、今後、認知症患者に対する化粧療法の普及につながることが期待される。

今回の研究成果は、2月に開催された日本化粧療法学会第2回学術集会で発表され、3月31日発行の同学Webレターにも掲載され、海外に向けた発信も行われている。

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