米国で流行している機能性飲料の成長( Functional Beverages are a growing trend in the US)

連載

プラントペースの機能性飲料

米国の食品小売業を代表する団体FMI(食品産業協会)の直近ニュースで、より多くの消費者が身体の健康だけでなく、精神的・感情的な健康のサポートのために機能性飲料を求めていると発表しました。機能性飲料の市場は2022年から2032年にかけて年平均成長率6%で驚異的な成長を遂げると予測しています。

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今や米国の食品店においても機能性飲料がトレンドとなっており、消費者のニーズも進化しています。特にミレニアル世代を中心とした栄養重視の食生活への意識の高まりが機能性飲料市場をリードすると予想され、市場成長に大きく寄与しています。

今回はそれら機能性飲料の特徴についてのアウトラインをご紹介します。

・多忙な生活を送りながらも健康を維持したいという志向が高まり、機能性飲料が人気です。機能性飲料の世界市場は、今後数年間で驚異的な成長を示すと推定されています。

・機能性飲料はさまざまな栄養成分を含むため、ミレニアル世代の消費者に大量に消費されています。さらにスポーツジムやフィットネストレーニングのトレンドが高まっていることも、市場の成長を後押しすると予想されます。

・ウェルネスやフィットネスのトレンドの高まりは、植物由来の飲料(プラントベースド)やビーガン飲料を提供するメーカーにとっては追い風となっています。

・健康志向の高い消費者の間では、脳の機能を活性化させ、集中力を高めるLテアニンやカルチニンなどを含んだヌートロピック飲料 (Nootropic beverages)も注目を集めており、ヌートロピックは近い将来に世界の機能性飲料市場を一変させるでしょう。

・機能性飲料のeコマース・プラットフォームの普及は、巨大なステークホルダーの関心を集めています。技術の進歩とデジタル化はデジタル・マーケティングの利便性と相まって、同市場の成長を促進するものと思われます。

五十嵐 ゆう子 Yuko Igarashi

流通ヘルス&ビューティコンサルタント
米国在住の流通専門家。グロサリー業、ドラッグストアを始めとする小売流通全体のコンサルティング&通訳を兼ねるスペシャリストとして活躍。また児童教育や美容・健康産業にも精通し、「DIET&BEAUTY」でコラム(米国の健康・美容最新事情)を15年近く掲載中。その他に日本生協連合会生活資料、イズミヤ総研などの執筆を手掛けている。

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