「RelaxingWork」シリーズ好調の要因は戦略の策定にあり

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地域の美と健康が動き出した【第44回】(静岡県)

ゆらぎ世代の女性に向けたフィットネス・リラックス製品ブランド「RelaxingWork」が好調だ。2017年に発表されたばかりで、すでにシリーズ累計販売数37万個を突破。いま着実に成功のステップを駆け上がっている。

新商品の「リセットローラーHEAD」

このブランドを展開する1950年創業の羽立工業㈱は、主に高齢者の健康増進やスポーツ促進製品を専門店に向け製造販売し、実績を重ねてきた。その中で顧客バイヤーから日常用途の健康グッズを求める声が増えたのが、新ブランドへの起点となった。

まず戦略は、一般商材として雑貨領域への参入を決断した。そこで目指す販路を大手生活雑貨店、ユーザーは具体的に35歳の女性と設定。市場規模の観点から、健康意識の高いライトユーザーとした。とはいえ、プライベートもシゴトも忙しい世代。限られた時間に健康を届けるにはどうしたらよいかを考え、導き出したのが「ライフスタイルフィットネス」という普段の生活時間を無理なく運動やリラックスに置き換えるというコンセプトだった。

こうした戦略で始まった「RelaxingWork」は、発表以降、想定した店舗への採用など、すぐに手応えのある成果を出していく。冒頭の累計販売実績は大成功と言える。

そして今、このブランドは次なる段階へ歩みだしている。より一層、顧客に愛されるためにはどうしたら良いのか。そこで活用したのが中小機構「虎ノ門オンラインアドバイス」。各種課題に遠隔で気軽に専門家アドバイスを受けられるメニューだ。ここでPR戦略の専門家による助言を受け、自らが掲げていたコンセプトを今一度見つめ直すことができた。このブランドが提供するのは、フィットネスとリラックス。身体的なことに限らず気持ちに対する作用まで考えるということだった。今後は、ブランドとしてモノに限らず情報発信やサービスの提供にもこの考えの基に進めていくという。これまでの成長曲線が、この先さらに角度が上がるのではないかと期待される。

(羽立工業株式会社:https://hatachi.jp/)

中小機構本部 中小企業アドバイザー(経営支援)
杉原広宣

雑貨・日用品などの商品開発を多数サポート。虎ノ門オンラインアドバイスではファシリテーターを担当。趣味はジョギング。

 

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