コロナ禍のメイク需要をキャッチ
(株)アイスタイル(東京都港区)は12月8日、この1年間で最も消費者に支持された商品を表彰する「@cosmeベストコスメアワード2022」※を発表した。総合大賞にはKATE「リップモンスター」が選ばれ、3年ぶりにメイクアイテムが受賞した。
総合大賞の「リップモンスター」は、マスク生活の中でもメイクを楽しみたいという消費者の需要に応え、マスクを外してもしっかりと色が残っているリップとして人気を集め、昨年5月の発売以降、いまなお入手困難な状態が続いている。「機能性」だけでなく、「使⽤感」や「品質の良さ」、アクセスしやすいドラッグストアなどで販売する「利便性」、売り切れ続出の「希少性」、 SNS を中⼼とした「盛り上がり」などが相互作⽤し、⼤きな⽀持に繋がっていると同社は分析する。
受賞にあたり、KATE ブランドマネージャーの岩⽥ 有弘⽒は、「リップモンスターはKATEが掲げる『NO MORE RULES』を体現した商品。既成概念にとらわらず、自分自身を自由に表現することのできるブランドとして、これからも化粧品業界を盛り上げていきたい」と語った。
※@cosmeベストコスメアワードはアイスタイルの運営するコスメ・美容の総合サイト「@cosme」に寄せられたクチコミの評価や、注目の高さなどの情報をもとに順位を決定する。
トレンドは“バズロングセラー”
(株)アイスタイルは今回の受賞製品から、一つに一過性の人気で終わらない点、もう一つに年月が経っている商品が掘り起こされている点が消費傾向として見受けられるとし、バズ”と”ロングセラー”を掛け合わせた”バズロングセラー”をトレンドワードに挙げる。
前者では、今回総合大賞の「リップモンスター」が例に挙げられ、メイク欲をかきたてる新色やミニサイズを展開する他、液状タイプの新商品「スフレマット」を発売するなど、消費者を飽きさせない、“ワクワク感”を持続させる取り組みで、継続した人気を維持している。
後者では、2013 年に発売された NARS「ライトリフレクティングセッティングパウダー プレスト N」が、昨年から SNS をきっかけに⼈気を集め、昨年度のベストパウダー部門で 第1位を獲得し、今回さらにクチコミ数を伸ばして総合 第 3 位にランクインしている。さらにベストヘアケア 1 位に輝いたオルビス「エッセンスインヘアミルク」は、発売から 10 年以上経過しながらも、今年SNS で話題となり、初めてベストコスメアワードを受賞した。
通常は時間経過とともに話題性が落ちていくものだが、今回の受賞商品のうち61商品が5年以上経過した商品で、リバイバルブームやレトロブームが化粧品にも表れているのではとはと、(株)アイスタイルでは分析している。
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