ヘルシースナックの需要が更に高まっている(Snackification)

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現 在、米 国 の Z 世 代を中心 にSnackification (スナッキフィケーション)と呼ばれる3 度決まった時間に食べる主食ではなく、生の果物、野菜、ナッツ類、乳製品などの加工されていない食品をスナック(間食)感覚で食べるスタイルが定着しつつあります。
機能性、そして栄養価の高いスナックをエクササイズの合間、お腹が空いた時だけこまめに食べることで毎日の栄養補給に役立てています。
その中でも人気が高い商品はできる限り加工をシンプルにした原料で作られるスナックで、例えば栄養が豊富な種子が詰まった薄くサクサクしたクラッカーや、乾燥させたキノコを含むもの、ひよこ豆やコーンが素材のケトジェニックなどに安定した需要があります。2023-2024 年にかけても食事のトレンドに影響を与え続けるだろうと食品トレンド専門家のジョーン・ステュア氏は語り、「ターゲットとなる消費者のニーズや価値観、ライフスタイルや優先順位を深く理解し、製品のイノベーションにマッチしたメッセージングを行い、消費者にとって何が最も重要なのかを消費者と結びつける必要がある」と結んでいます。

スナックはもはや単なる食間のカロリーとは考えられず、日々の食事ルーティンとスナックの境界線が曖昧になり、特に現代の健康志向の高い消費者は Snackificationを心身に栄養を与える食品を選ぶ機会として意識するようになっています。
世界的にみてもヘルシースナックの市場規模は持続し続けており、2030 年にかけて年平均成長率(CAGR)2.7%で拡大すると予測されています。今後もメーカーが健康志向やオーガニック製品などを産みだすイノベーションに注力していることから、この傾向は予測期間中も持続するとみられています。

五十嵐 ゆう子 Yuko Igarashi

流通ヘルス&ビューティコンサルタント
米国在住の流通専門家。グロサリー業、ドラッグストアを始めとする小売流通全体のコンサルティング&通訳を兼ねるスペシャリストとして活躍。また児童教育や美容・健康産業にも精通し、「DIET&BEAUTY」でコラム(米国の健康・美容最新事情)を15年近く掲載中。その他に日本生協連合会生活資料、イズミヤ総研などの執筆を手掛けている。

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