アルテ サロン ホールディングスの取り組む美容室業界の働き方改革 応募急増で前年2倍に 

企業戦略

美容室を300店舗以上展開する(株)アルテ サロン ホールディングス(横浜市中区)の運営するカットとカラー専門美容室「チョキペタ」の採用者数が前年比で2倍に伸びているという。採用者の約半数は美容師としてブランクのある「休眠美容師」だ。

同社の調べによると美容師免許を取得しながらもさまざまな事情で美容師として働くことができずにいる休眠美容師の数は、2019年度末時点で約75万人に上るという。一度現場を離れると、育児などによる時間的な制約や目まぐるしく変わるトレンド・美容技術の変化、採用における年齢制限などが原因で、復帰するのが難しい現状がある。

「チョキペタ」は、オープン当初から休眠美容師の復帰支援や、美容師の働きやすさを考えた環境整備など、人材不足の課題解決に向けて積極的に取り組んできた。

一つに施術メニューをカットとカラーに絞ることで技術的ハードルを下げ、ブランクがあっても一定のトレーニングで復帰できるよう、環境を整えた。また技術を一から学びなおせる講習制度も充実させている。

さらにシフト制を取り入れ、週1日や13間などの単位で勤務が可能で、ライフスタイルに合わせた働き方を実現している。年齢制限も設けず、美容師全体の平均年齢は48歳。最高齢72歳の現役美容師も在籍している。加えて、店舗管理者やエリアを統括するマネージャー職など、多様なキャリアプランも設けている。

「チョキペタ」は今年11年目を迎え、これまでに300人以上の休眠美容師を採用してきた。昨今ではこうした取り組みを積極的に行うサロンも徐々に増えてきており、今後ますます美容業界における働き方改革の動きは加速しそうだ。

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