始まりは 「赤ちゃんに喜んでもらえるベビーフードを作りたい!」

連載

(上記写真)キカラシの畑にいる折笠社長

地域の美と健康が動き出した【第63回】(北海道)

東京ドーム約20個分の農地でジャガイモや豆類などを生産する(株)折笠農場。農業生産工程管理のJGAP認証を取得し、農地の3分の1(33ha)の面積が有機JAS認証圃場。1910年から続く農家であり、先代社長は当時珍しかった“農家から全国の小売店への直接販売”を始めたパイオニア。
現社長は、2001年の奇跡のりんごの木村秋則との出会いが人生の転機となり自然栽培に挑戦。

さらに2020年に有機加工食品の製造を始めるために有機JAS認証工場を新設。そして、加工食品の原料となるマスタードシードの有機栽培にも挑戦。世界の食卓に有機JAS認証の加工食品を届ける挑戦を続けています。

有機JAS認証のマスタードとマヨディップ

オーガニックブランドORIKASAは、「初めて口にする食べ物は、安心で安全な畑から届けたい!お母さんの手料理をもっと優しくする調味料でおいしい思い出を作って欲しい」という折笠社長の思いを形にした有機JAS認証の商品ブランドです。

このブランドの約束として「大豆、醤油由来の小麦以外の特定アレルゲンは使わない」「製造では環境汚染や環境負荷の少ないものを選択する」「HACCPをベースにした徹底した衛生管理をする」など、人にも環境にも優しい生産をしています。

そして、2022年に自社製品の第1弾として、旨味をギュギュっと詰め込んだマスタードとプラントベースマヨディップがデビュー。有機食品を扱う小売店を中心に販売先が広がっています。

最終目標はベビーフード。しかし、それに挑戦するには高度な衛生管理や加工技術を必要とするので、すぐには達成できません。また、砂糖や油など、入手困難な国産かつ有機認証の食品がまだまだ沢山あります。私たちは、これからも商品開発を続けて、世界中の食卓でお母さんと子供たちがもっと笑顔で思い出を作れるように努力します。

(独)中小機構北海道本部 中小企業アドバイザー(経営支援)

伊勢珠樹

工学博士、中小企業診断士。経営支援の他、HACCP普及指導員として食品工場の衛生管理指導、NLPコーチとして働く人のメンタルサポートなども行う。

 

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