健康日本21(第三次)(第三次)のポイントは「ライフコースアプローチ」と「女性」

業界動向

国の健康政策「健康日本21」の第三次が来年4月スタートする。方針の一つに「ライフコースアプローチ」を加え、対象に「女性」の文言が加わった。フェーズが変わり、いよいよ待ったなしの12年間の健康プロモーションが始まる。これまでのライフステージ対象のサービスやプロダクツから、もう一歩踏み込みライフコース(生涯)に着目する課題解決に期待がかかる。

健康日本21(第三次)を美容健康ビジネスのチャンスに

国の健康政策「健康日本21」の第三次が来年4月スタートする。12年間を計画期間とする。昨年の第二次の最終評価で、メタボリックシンドローム該当者、予備軍の増加など指標の悪化で浮き彫りになった課題を踏まえ、今回の4つの方向性が示された。①健康寿命の延伸・健康格差の縮小、②個人の行動と健康状態の改善、③社会環境の質の向上、 ④ライフコースアプローチを踏まえた健康づくり。加えて、特徴的なのは、「個人の行動と健康状態の改善」が「社会環境の質向上」に内包されたこと(下図参照)。つまり、個々の努力だけでは限界があることから、「人が暮らしの中で自然に健康になれる環境づくり(健康増進への環境とアクセス基盤整備)」が重要とされている。例として、健康経営やスマートライフプロジェクト活動に加え、減塩や若年女性の痩せ、栄養格差について産学官が連携して取り組む「食環境戦略イニシアチブ」や、居心地が良く歩きたくなるまちなかづくりの「まちなかウォーカブル」などを挙げる。た、今回の目玉としては、「ライフコースアプローチ(※)」の必要性が強調され、「女性」の健康が明記されたことだろう。ライフコースアプローチの観点から、幼児期からの生活習慣や健康状態はその後の健康状態に大きく影響を与えることや、妊婦の健康がこどもの健康にも影響すること、高齢期に至るまで健康を保持するには若年期からの取り組みが重要であること、女性についてはライフステージごとの女性ホルモンが劇的に変化することを踏まえ各段階での健康課題の解決を図ることが重要としている。「若年女性のやせ」については、月経不順、女性ホルモンの分泌低下、骨量減少との関連や、低出生体重児の出産リスクが報告されている。つまり、高齢期に向けての健康づくりはもとより、次世代の健康を育む観点からも若年女性のやせの減少を目標設定している…。

※ライフコースアプローチ・・・各ライフステージを対象にした対策にとどまらず幼児期から高齢期に至るまで人の一生を通して継続した対策を講じることを意味する。

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